森に降り注ぐ慈雨は樹木の枝や葉、幹をつたい地中にしみこみ森を豊かに潤していく。

そうして蓄えられた地下水が長い年月を経て泉の底から湧き上がる。

清らかな水となって尽きることなく流れる泉は聖母マリアの愛と悲しみのように溢れ止まない。

この森の生命の源

1710年~1736年
1710年~1736年

ペルゴレージ

Giovanni Battista Pergolesi[伊]1710年~1736年

ナポリ楽派の前古典派時代の代表的作曲家。オペラ・ブッファの成立に決定的役割を果たしたほか、多くの教会音楽、器楽曲を作曲。ペルゴレージは若くして健康を害しナポリ近郊のポッツォーリにある聖フランチェスコ修道院で療養し作曲を続けていた。ナポリ在住貴族の集まり「悲しみの聖母騎士団Cavalieri della Virgine dei Dolori」から委嘱された『スターバト・マーテル Stabat Mater』(悲しみの聖母)を書きあげた後、26歳で死去した。


参考:三省堂クラシック音楽作品名辞典第3版他

Hiroshi Gunji
Hiroshi Gunji

ペルゴレージ作曲 『Stabat Mater』

■指揮  郡司 博

指揮を山田一雄、ハンス・レーヴライン両氏に師事。朝比奈隆、若杉弘、外山雄三、岩城宏之、J.フルネ、O.レナルト、E.インバル、C.エッシェンバッハ、H.J.ロッチュ、チョン・ミョンフンなど、内外一級の指揮者と共演し、プロオーケストラの代表的な演奏会でも活躍している。89年、90年シノーポリ指揮『千人の交響曲』、91年PMFの『復活』、96年リンツ・ブルックナー管弦楽団との『テ・デウム』、99年ヴェルディ『レクイエム』、04年マーラー『千人の交響曲』(G.ベルティーニ指揮)等、いずれもその指導力は高く評価されている。またバッハを中心とするオラトリオ指揮者としても活躍。ザルツブルグ大聖堂より5回にわたり指揮者として招聘された。95年、96年ベルリン交響楽団主催『第九』演奏会、2000年テル・アビブにてイスラエル・フィル主催ミレニアム・コンサートで『第九』、03年ノルウェーにてオスロフィルによるベルリオーズ『レクイエム』(M.ブラッソン指揮)に合唱指揮者として参加。96年ダブリンにて『メサイア』の指揮、02年ソウルナショナルアーツセンターにて『第九』を指揮し、絶賛を浴びた。認定NPO法人おんがくの共同作業場の理事として、オーケストラ付声楽作品の演奏普及に努めるだけでなく、〈地雷で傷ついたアフガニスタンの子供たちに車椅子を贈るベネフィットコンサート〉や、東日本大震災以降〈音楽復興支援プロジェクト〉にて被災地の合唱団を招いて共演、今回のコロナ禍においては合唱団員一人一人が安心して歌えるようにシンガーシールドを考案する等精力的に活動している。


■演奏 オルガン&中島ゆみ子弦楽クインテット

■独唱 大森彩加 岩石智華子

■合唱 東京ライエンコーア オーケストラとうたう杜の歌・こども合唱団



ソプラノ 大森 彩加


東京都出身。東京藝術大学音楽学部声楽家卒業。卒表示に同声会賞、アカンサス賞を受賞。2019年7月、英国王立音楽院声楽家修士課程修了。英国王立音楽院では、ヘンデル『アルチーナ』にモルガーナ役で出演の他、《バッハ・ザ・ヨーロピアン》シリーズでT.ピノック、P.ヘレヴェッヘ氏と共演。帰国後は主に古楽や英米歌曲のレパートリーを中心にソロやアンサンブルでの演奏活動を行っている。


アルト 岩石 智華子

横浜市出身。桐蔭学園高等学校卒業。東京藝術大学音楽学部声楽科を経て同大学大学院音楽研究科修士課程声楽専攻に在籍。声楽を稲葉明子、大島洋子、三繩みどり、手嶋眞佐子の各氏に師事。第68回全日本学生音楽コンクール第3位、第16回日本演奏家コンクール第1位・併せて神奈川県知事賞・テレビ神奈川賞を受賞。『コジ・ファン・トゥッテ』ドラベッラ役、藝大大学院オペラ『フィガロの結婚』で花娘役、ハイライト公演『ヘンゼルとグレーテル』ヘンゼル役を演じるほか、ベートーヴェン『第九』『ミサ曲 ハ長調』やヘンデル『メサイア』(モーツァルト版)、モーツァルト『戴冠ミサ』『レクイエム』等のアルトソリストを務める。