シューマン『女の愛と生涯』日本語版

2023年04月23日

合唱講座ではシューマン『女の愛と生涯』(日本語版)を取り上げます

日本語で歌うvol.1(ドイツ・リート編)

訳詞:大矢晴代/古市尚子

監修:郡司 博


《あとがき》より

オリジナルの言語にこだわりながら多くのオラトリオをドイツ語で演奏してきた私にとって、従来からの課題は、演奏する者にとっても聴く者にとっても≪垣根≫となる言葉の問題をどう解決するかということでした。

30数年前から、オラトリオ演奏会で字幕スライドを採用して聴衆の理解を深める試みをしてまいりましたが、当時としては珍しく、音楽関係者からは批判もありました。しかし今では、海外のオペラハウスでも字幕を使うのは当たり前になってきています。

ドイツ・リートやオラトリオを日本語で歌っていくことには、技術的にも、また、言葉の内容を深めるという点でも課題は多いのですが、多くの人に親しみ、喜んでもらうためにはその課題を乗り越えなければなりません。問題、課題を抱えながらもなんとかやり遂げたいと考えています。

(2012年)9月17日、郡司博プロデュースによる〈郡愛子リサイタル〉が東京芸術劇場で開催され、シューマン『女の愛と生涯』の日本語版が演奏されます。この日本語はドイツ人アーティスト招聘の際にいつも通訳をしてくださっている大矢晴代さんと、その友人の声楽家古市尚子さんが共同で翻訳したものです。楽譜出版に際し、翻訳したおふたりをはじめ、多くの方にご協力いただきました。心よりお礼を申し上げます。

(2012年6月) 郡司 博

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